久々に映画を見に行った。おそらく今年2本目。
見に行った映画は「深海獣レイゴー」という怪獣もの。
京都シネマで平日のみの1週間限定上映という、
B級マイナー路線を突っ走る作品です。
監督は「林家しん平」という落語家さん。
この人、よっぽど特撮が好きなんだろうなぁと。
島に伝わる伝説の生物という設定や、映画の終盤シーン、
そしてどう見ても「ゴジラ」を水棲生物にリメイクしたレイゴーの姿など、
明らかに昭和29年ゴジラのオマージュとなるシーンがちらほらありました。
全編にただよう
「どこまでも低予算」な映像にも関わらず、
怪獣映画のセオリーをきちんと押さえているので
怪獣映画好きには、それなりに見れます。
なので、怪獣映画のセオリーがわからないと「???」の連続で
ツッコミどころ満載かと。
しかもこの映画、怪獣の全身シーンがほとんど出てきません。
部分部分のアップを多用して、「謎の生物」に対する恐怖感を煽っているようです。
しかし。
CGの発達で、怪獣映画もさほどのお金をかけなくても
作れる時代になったのだと、ひしひしと実感。
そのため、ミニチュアワークにありがちな「チャチさ」や、
ミニチュアワークの永遠の課題だった「火」と「水」の
質感はクリアされているものの、CGの「のっぺり感」がどうしても拭えません。
戦艦や駆逐艦に質感が全くないのです。
質感を出そうと思えば、それなりに時間とお金がかかりますから、
まあ、仕方ないんでしょうが、もう少し工夫はしてほしかったかなと。
CGで描いた戦艦の甲板にデジタルエキストラの
人間を何人か合成するだけでずいぶんと見栄えは変わるんですが…。
「怪獣映画を作りたい」という「スピリット」は
ひしひしと伝わってきたので、その点は満足でしたが。